超音波画像観察(エコー検査)について

超音波画像観察とは

超音波を用いて体内の組織を画像化する装置のことで当院では骨、軟骨、靭帯、筋、腱などの組織を評価する際に使用しています

放射線被ばくがなく、検査中の痛みはほとんどないためお子さまからお年寄りまで、骨折など強い痛みにおいても負担が少なく検査していただけます

また検査しながらリアルタイムで患部の動きが評価できるため損傷度や経過観察の評価にも適しています

検査例

・骨

足の指の骨折です

外観で骨折を疑いすぐにエコー検査を行いました

骨のアライメントを整復後、固定後に短時間で確認できるのもエコー検査のメリットです

足を捻って捻挫と思ってきた症例です

骨の離断像を確認し転位がないことを確認してそのまま固定としました

経過観察で骨がくっついてくる様子も観察できます

CTやMRIでないと写らないような二分靭帯の付着部での小さな骨折もエコー検査で観察できます

サッカー選手の股関節周囲の痛みは特に複雑で原因を検査でしっかり把握しないと治療成績も悪くなってしまいます

治りが悪い原因は状態把握がうまくできていない可能性も考えられます

・靭帯

靭帯損傷は骨に異常はないからと見落とされやすい怪我です

レントゲンでは写らない靭帯組織の状態をエコー検査で評価し損傷度に応じて固定方法や安静期間を提案いたします

・腱

腱の炎症や腫れもエコー検査で観察することできます

骨折や捻挫に比べ安静期間が前後することが多く、その都度経過観察をその場ですることで納得しながら治療を進められます

アキレス腱断裂は断裂部の状態次第では保存療法を選択することが多くなってきています

断端がしっかり寄っているか、くっつき始めているか経過観察をしながら治療を進められます

・筋

走り始めなどで多い肉離れもエコー検査で観察ができます

いかに出血量をコントロールできるかが大切で24時間以内、なるべく早く検査と処置が望まれます

急患対応は予約なしで対応します

検査自体も5分ほどで済みます

打撲を放置して運動を続けてしまった症例です

筋肉内に骨化像が観察されます

早期に判断して安静や固定ができていれば避けられた怪我です

画像をみて状態を把握することは安静にすることを納得するためにも役立ちます

整骨院(接骨院)でのエコー検査

このような運動器エコー検査は全国でも20%程の院にしかないといわれています

八王子でも数件でしか取扱いがなく、技術の習得に時間を要すため増えていないのが現状です

しかし整骨院(接骨院)では本来、外傷を保険施術する資格でありこのような技術の正しい発展は患者様のためにも必要不可欠です

公益社団法人日本柔道整復師会では柔道整復師本来の怪我を治す技術を普及するために匠の技伝承プロジェクトとして骨折の治療と超音波画像観察での検査をセットで指導者養成をしています

現在このプロジェクトの超音波画像観察部門の講師としてお手伝いをさせていただいております

患者様だけでなく、同業者や柔道整復師を志す学生にも貢献できるように随時見学、講習会など承ります